「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/11/29
- メディア: ハードカバー
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面白くどんどん読めたけれど、不条理すぎて読了直後は放心状態になりました。青柳くんがなぜこんな目にあわなければいけないのか。20年たってなお、元どおりとはいっていないようだし、とてつもなく虚しい気分。
リアルな世界でも、国家権力だかなんだかそういった巨大な力によって知らぬ間に、洗脳だり扇動だりされていないか。理不尽に安全が脅かされたりすることが本当にあったら?等々不安になりました。ニュースを見ても最近は疑心暗鬼になってばかり。元々疑り深い性質だったけど、影響されてますます過剰になっちゃった気がする今日この頃。
構成の妙とか伏線の回収が見事とか、いつもどおり。
たくさんの人から信頼されていた青柳くんが愛らしい。大変よくできました。一番はお父さんがTVで話しかける場面。泣けた。
そしてやっぱり習慣と信頼は大事、痴漢は死ね、ってことで。