「禍家」三津田信三。

禍家 (光文社文庫)

禍家 (光文社文庫)

交通事故で両親を亡くした少年が、祖母と一緒に移り住んできた一軒家。初めての町なのに懐かしく思われる不思議。やがて得体の知れない何かが少年を次々襲い……。
夏にぴったりなホラーミステリーでした。作中の季節は春なんだけどね。
頭の中で想像しやすくするためなのか、町並み、自宅の間取りなんかの説明が細かい。そして何より、恐ろしい「何か」の描写も執拗。序盤はそれがくどく感じられて退屈だったりもしたのですが、徐々に興に乗ってきて妄想たくましくなり、ますます怖いつーの、もう!
ラストは一旦安心させといて最後の一行で恐怖に叩き落すやり方、見事でした。
いつなんで買ったのか覚えていない自前の本でございます。やっと読みました。