「オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ」小路幸也。

オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ 東京バンドワゴン

オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ 東京バンドワゴン

東京バンドワゴンシリーズの第6弾。
研人はすっかり立派なお兄さんでギター小僧だし、花陽は医者を目指したり、と子どもの成長の早さにビックリ。淑子さんは旅立ち、藤島さんは気持ちに区切りをつけ、と色々なことが今回もありました。登場人物が増えて、久しぶりの方々には思い出せない人もいたりしましたがそれは気にせず流して。以前はもっと「日常のミステリー」ぽかった気がしますが、そういう色は薄くなりつつあるのかな。
まあそれはどうでも、何より一番は堀田家が今までどおり皆で集まってごはんを食べていることではないでしょうか。なんて幸せな日常でありましょうか。辛い別れがあったり、お金に余裕がなかったり、またやトラブルに見舞われたとしても、家族が共に食卓を囲めるのは幸いですね。そして新たな出会いがあって、おせっかいの輪は広まる一方、ずっと続いて欲しいシリーズです。
このシリーズは毎年4月に新刊が出るらしく、これは去年の4月に出たやつなんですが、楽しみにしてるわりに読むのがこんなに遅くなっちゃったのは、自分で購入した本だから(汗)。今年の新刊「レディ・マドンナ」を図書館から借りてきたので、あわてて読んだのでした。いつも借りてすませてたのにあえて買ったのは、小路さんがこの印税を震災の義援金に贈る、といってくださったことに感激した勢いで。被災地に住んでいるとなかなか自ら寄付することなんかなかったからこういう形でもいいかな〜とか思ったのでした。今となっては懐かしいこと。