LOVE 古川日出男「LOVE」。
あれ、何がLOVEなんだろう???ラブホテルのラブ?
・・・
猫を数える話です。・・・いや違うけど。でも猫だ。これから私も猫を数えることにする。
古川日出男って「ベルガ〜」に続いて二冊目。かなりわけがわからない。が、なんか良かった。なんでだ?雑多な人たちがすれ違い、あるいは交わって行くストーリー。
その場所・その時間のその人たちの描写であって、その後どうした?はない(基本的に。)、です。消化不良気味か、と思ったら、「その後」が後書きに一行ずつ添えられている。ちょっとサービス◎。
雰囲気は村上春樹の「アフターダーク」に似ている。けど、こっちのほうが読みやすい。
でも、なかなか熱心なFANの人以外には薦められなさそう。
カナタさんは東京の地理はイマイチなので(東京だけではないが。地図が読めない女なのさ。)その辺りは想像。これがかなり細かい描写なんだ。知っている人が読めば「より」楽しいのかもね。品川・目黒近辺。

書店のレヴュー

猫を数えるんだ。そういう世界があるんだ。◆後書きによると「巨大な短編」。目黒・品川・五反田周辺を俯瞰し、ある期間にすれ違う人たち、交わる人たちを描写する。現在形で断定する独特な言い回しがテンポ良くスピード感が心地いい。小学生から婆さんまで登場人物多数。多くの人物が二つの名前を持ち二つの顔を持つ。自分と、もう一人の自分。全ての人物が繋がるようで、繋がらない。繋がっているのは猫?◆この本を片手に舞台近辺探索も楽しいかも。05/11/18 ★★★