「からくりからくさ」梨木香歩。

からくりからくさ (新潮文庫)

からくりからくさ (新潮文庫)

梨木さんの新作「この庭に」を読むために、積んであった本を読んだのでした。
「りかさん」の話の続きになるんだけど、やっぱり出版順にこちらを先に読んだ方がよかったのかもしれないね〜私は逆でしたが。
話は壮大。古から続く人の命の繋がりの偉大さを感じました。
それから、主人公たちの暮らしぶりが慎ましやかというか奢ってないというか。
こうして自然に生きる、自然と暮らす、人だけにでなく物にも草木にも愛を注ぐようなことが、エコロジーとか仰々しく声高らかに謳うわけでなくできるのが「いいな」と思いました。
あと、神崎さんが無事戻ってきて、この先の何かの話があればいいかな。


さて、このあとは文庫版の「りかさん」収録のミケルのお話を読んでから「この庭に」を予約しないと。
(追記)
なんと、「この庭に」が図書館にないではありませんか。そんなに人気ないか?よし、リクエストかけるぞ。

書店のレヴュー

蓉子の祖母が残した家に、4人の女性が住む事になった。染物をする蓉子、鍼灸を学ぶアメリカ人マーガレット、芸大で織物の研究をする学生与希子は中近東のキリム、同じく学生の紀久は紬を専門としている。生活を共にしているうちに、自分のルーツやアイデンティティに向き合い、連綿と続く人の命について考えを深めていき、最後に感動的な出来事と出会う。◆「りかさん」につながる物語。時間的には「りかさん」が蓉子の子ども時代の話で先になるのすが、因縁諸々を考えると、こちらを先に読んだ方がいいのかもしれません。偶然か必然か一緒に暮らすことになった4人が迎えた結末は衝撃的。内容が濃くて、上手く言葉に出来ませんが、人が生きて伝えて連なっていくことの意味について考えさせられました。07/03/31★★★★