「きのうの世界」恩田陸。

きのうの世界

きのうの世界

真面目なサラリーマンだった市川吾郎。上司の送別会の後に失踪。一年後、M町で遺体で発見される。彼はなぜ殺されたのか?


大作。480ページ弱。
殺された男の謎、3本の塔と水路の町であるM町の不思議。謎がどんどん広がっていく……最後まで飽くことなくどんどん読み進められました。
まあ、それと、読了後の満足度は別な話ではありますが…^_^;
一応、ちゃんと結末はあって、事件も謎も解明してるんだけどな〜いまひとつ納得いかないといいますか、なんちゅーか。


事件とか謎とかにばかり目がいってしまったのが良くなかったな。M町の住民の方々が多数登場するんだけど、その全員が複雑に関係しているんじゃあないかと疑ってしまったのがいけなかった(だって思わせぶりなんだもん。)。そうではなくって、群像劇みたいなもの、かしらん。事件に関係ある人もそうでない人も、同じ時間の中に存在し、個々に何らかの思惑があったりする、ということか。
ああ、そっかー、そういう風に考えれば、大変面白い作品だったなあ。(支離滅裂な感想でゴメンナサイ。)