「詩羽のいる街」山本弘。

詩羽のいる街

詩羽のいる街

あちこちでいい評判を目にしたので読んでみたのでした。
人と人の交流を活性化させてより良い暮らしを手に入れよう、という実験なのかな、これは。それは間違っていないしむしろ正しいのだけれど、私にはどうにも胡散臭さが拭いきれませんでした。ひねくれ者でゴメンなさい。
第一、第二話は詩羽の行動力や機転の利く頭のよさに感動したり。でも第三話は、、、これはどうなんでしょう?どうにもふに落ちません。その疑問は第四話でも。
人は必ずしも論理的に考えて動いているわけではないし、損得では救えない人もいるのでは。それにネットワークに参加している人が詩羽の言うことだから、と信頼を置き過ぎているのがやはり気になる。
「詩羽はどこかに行ってしまいましたが、よいシステムはその後も機能し、みんな幸せに暮らしました」…だったらよかった?…う〜ん、難しい。
私は乙女ちっくに「愛」のほうが好きです。