「トイレのポツポツ」原宏一。

トイレのポツポツ

トイレのポツポツ

予想外の面白さだった。オススメ。
お仕事小説というジャンルがあるのかな、中堅食品会社鴨之木製麺に勤務する人たちのアレコレが描かれている。派遣問題、セクハラ問題、キックバックなどがあって、極めつけは偽装。
真面目に働く人たちが、ズルして私腹を肥やしている人たちに駆逐されていく酷い話だけれど、ユーモラスに笑える場面があったりで、それほど憂鬱にはならなかった。そして正義の人らは一旦挫けてもしっかり立ち上がってきて…ラストは感激しました。正しい人が残り、悪は去る。気持ちがよかった。惜しむらくは、悪の報いがなかったことかな。
タイトルは一見ふざけているけれど(ぱっとみ手に取りづらいし、想像した内容が全く別方向だった^^;)、
『社内が乱れてくるとトイレの汚れもひどくなる』
という、掃除のオバチャンの名台詞から来ている。
トイレが人の心の鏡なのか、、、ウチのトイレも掃除しないと。
そういえば、花巻東のピッチャーの彼も、毎日トイレ掃除をしていると聞きました。やはり何かをなす人はトイレも綺麗にしているのかも知れないね。