「初恋ソムリエ」初野晴。

初恋ソムリエ

吹奏楽部顧問の草壁先生に恋心を抱くチカが、先生を全国大会に連れていくために、弱小吹奏楽部の新たな部員を探すストーリー。「退出ゲーム」の続編。学園ミステリー。

面白かった。前作よりこなれてきたのか読みやすくテンポもよくなった感じ。この調子で頑張ってください、初野さん。
チカは相変わらず張り切ってて元気、恋のライバル美少年ハルタの推理はさえまくり。謎多き草壁先生はやっぱり謎のままだけど紳士でカッコイイ…次回作に期待が高まりました。
以下メモ。
新キャラが個性豊か。プロレベルのクラリネット奏者芹澤さん、地学部部長の麻生さんはヘルメット少女、パーカッションのカイユはお寺の子、初恋ソムリエの朝霧。
「スプリングラフィ」早朝の音楽準備室に芹澤さんが秘かに出入りしていた謎。結末は保留、でもほぼ決定か？
「周波数は77.4MHz」マニアックなラジオ番組に出演する七賢者たちと、地学部が発見した鉱物のありかについて。切ない。
「アスモデウスの視線」ライバル校の顧問が謹慎処分になった問題を解決…これはひどい。が、いい話でもあったんだけど。（ネタバレ→度重なる席替えは盗撮犯を捕まえるため…教え子を思いやる教師の苦悩は察して余りあったけどねえ〜脅しに屈してはダメだと思うの。）
「初恋ソムリエ」芹澤さんの叔母が初恋の相手を探すお話。前作でもラストのエピソードは重すぎたが今回も再び。高校生にはムリ目な事実。（またまた中途半端にネタバレ→連合赤軍に係わる過去の話と思われ。おむすびにまぶされた塩が実は…。いくら時効とはいえ、これは非常に辛い）