「貴族探偵」麻耶雄嵩。
- 作者: 麻耶雄嵩
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/05/26
- メディア: 単行本
- クリック: 63回
- この商品を含むブログ (107件) を見る
貴族探偵。やんごとなき人物が探偵。
そして探偵は貴族だから「雑事は使用人がやる」。
推理は雑事なので使用人がやる。
…もう、なにがなんだか、ですが。この設定は面白かった。使用人の躾が行き届いており清々しい気分。特に執事山本(心の中でセバスチャンと呼ぶ)が渋くてカッコイイ。他のメイド田中と運転手佐藤も有能でした。
ミステリー部分。本格って得意じゃないんでトリックがどうのこうのはわからないけれども、全然犯人がわからなかったし謎解きも見事で、概ね面白かったです。
しかしながら、「こうもり」はどうしたものやら。(空白はネタバレ反転)「貴生川が大杉の替え玉」とわかってからも、自分が何を騙されてたのか理解するのに時間かかりました。「貴生川が登場している場面はすべて大杉の替え玉として登場していたのに、私は貴生川と大杉が別個の人物だと読まされてたってことなのね〜。3回ぐらい読み返してやっと気付いた、という有様。理解してから脱力。
私が頭悪いのかもしれないけど、ちょっぴり不愉快になりました。やっぱり本格は向いてないのかも。