袋小路の男絲山秋子「袋小路の男」。
第30回川端康成文学賞受賞。進展のないままの18年。こういう男女関係ってどうなんでしょ?小説としては面白かったけれど、こんな不毛な関係は自分には到底考えられないね。最後の「アーリオ オーリオ」は星の話を織り交ぜながら人と人との距離について考えるお話。

書店のレヴュー

第30回川端康成文学賞受賞。手をつないだ事すらない12年間の男女の関係を描く表題作、その後相変わらずの関係を続ける二人は18年も過ぎ・・・の「小田切孝の言い分」。小田切君は家も恋愛も作家活動もすべてが袋小路だ。この先現状から脱出する未来はあるのだろうか?そんなズルズル男をひたすら愛し続ける大谷日向子。純愛ともドロドロ愛憎劇とも取れる恋愛をさらっと書き綴った連作。「アーリオ オーリオ」は中学三年生の姪と文通をする38歳独身公務員のお話。やり取りの中で少しずつ成長する姪に驚き、自分の人生について振り返るほのぼのストーリー。05/07/18 ★★★★