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古処誠二「少年たちの密室」。
夜も寝ないで読みました。ミステリーはこうでなくっちゃね。結末が気になって気になって仕方がないぐらいでなければ、つまらない。設定が東海地震時、というのがイマイチな感じはする。地震がテーマのお話ではないところに「東海地震」とはっきり言及してしまう使われ方が、なにやらひっかかるのです、私は。地震対策啓蒙点は、「地下駐車場は危ない」ってことぐらい。天災はいつ来るかわかりませんので、対策は万全にしておきましょう。うんうん。
あと、いじめとか、学校の隠蔽体質とか、社会的な面も織り込まれています。結末に隠された真実は全く持って酷い話、こんな愚かな人間は現実にいそうでちょっと怖い。
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文庫版の「フラグメント」は、改題しただけで全く同じ内容のよう。