少年たちの密室 (講談社ノベルス)古処誠二「少年たちの密室」。
夜も寝ないで読みました。ミステリーはこうでなくっちゃね。結末が気になって気になって仕方がないぐらいでなければ、つまらない。設定が東海地震時、というのがイマイチな感じはする。地震がテーマのお話ではないところに「東海地震」とはっきり言及してしまう使われ方が、なにやらひっかかるのです、私は。フラグメント (新潮文庫)地震対策啓蒙点は、「地下駐車場は危ない」ってことぐらい。天災はいつ来るかわかりませんので、対策は万全にしておきましょう。うんうん。
あと、いじめとか、学校の隠蔽体質とか、社会的な面も織り込まれています。結末に隠された真実は全く持って酷い話、こんな愚かな人間は現実にいそうでちょっと怖い。
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文庫版の「フラグメント」は、改題しただけで全く同じ内容のよう。

書店のレヴュー

東海地震により倒壊したマンションの地下駐車場に閉じ込められた6人の高校生と担任教師。生徒のうちの一人が殺害される。暗闇の中行われた殺人。犯人は誰?◆きちんとしたミステリー。地震の前に起こった婦女暴行事件、同級生の転落事故、そして全くの暗闇の中、一撃で遂行された殺人。瓦礫の中から救出され、一見解決したように思われた裏に隠された真実。本格ミステリーとしてキッチリ計算された構成は見事。05/07/30