シカゴより好きな町

シカゴより好きな町

「シカゴよりこわい町」に引き続き、ぶっ飛んだおばあちゃんのお話。かっこいいなあ。常識的には、やり過ぎだしヤバイんだけどね。
あ、それとタルトやパイがやけに美味しそう。

書店のレヴュー

アメリカが不況に喘いでいた1937年、15歳のメアリー・アリスの家では父が失業、当分の間子どもの時に夏休みを過ごした祖母の家に預けられることになった。◆前作「シカゴよりこわい町」から2年後の話。メアリー・アリスはちょっぴり大人になり、祖母は相変わらずである。前作では兄のジョーイの陰に隠れがちだった彼女が今回の語り手である。社会は2年を経て益々困窮を極め、貧富の格差は広がった様子。そんな中で、「おばあちゃん再び」である。正義を気取っているわけではなく、あくまで自分の主義を貫く。そのやり方は破天荒で、決して褒められたものではないけれど、それをそばで見続けたメアリー・アリスは少しずつ「自前で生きる」ことを学んでいく。大事なのは「どう生きるか」なのだろう。◆結末はなかなかロマンティック。そっけなく見えて実は孫をこよなく愛するおばあちゃん。今回も実に爽快だ。06/01/20 ★★★★