「ハヅキさんのこと」川上弘美。

ハヅキさんのこと

ハヅキさんのこと

エンタメ系ばかり読んでると、こういう短編集は新鮮だ。
ああ、このかんじわかるな〜と思う事が気持ちよい。

書店のレヴュー

短編というにも短い作品を掌編と称すのだそうで、そんな掌編がたくさん詰まった一冊。あとがきによると「エッセイの体裁をとった小説」で、おそらく虚実混ざり合っているのでしょう。登場人物が作者と同年齢あたりが多く、落ち着いた雰囲気の恋やその他いろいろな話が集められていて、気持ちをぴたっとハマるように共感できる瞬間が心地良かった。◆「グッピー」デートにかかるお金がいつも自分持ちなことを、ふと疑問に感じていた絵美。私は貢いでいるのではないだろうか?それで思い切って別れる事にした……嫌な感じがして、決心して、泣いて、吹っ切って、の流れが自然で一々うなずける。“泣ける小説の主人公が皆幸せそうに見える”全くその通り。07/02/23★★★