「桜川ピクニック」川端裕人。

桜川ピクニック

桜川ピクニック

まあ、なんだ、結局これは恵まれている人たちの話なのかな〜と思った。夫が育休を取れる、残業せずともリストラされないといった良い会社に勤めていたり、又は在宅勤務とか自営業とか育児しやすかったり。現実のほとんどのお父さんたちは、もっと育児に関わりたいと思っていても「出来ない」のが実情じゃないだろうか。やりがいのある仕事どころではなく生活費のために必死、の人が大部分。そんなこんなで、子どもができたら妻の方が仕事をやめるか減らすかせざるをえず、一人で子育てをして、ストレスをためる。
ところで、この本の場合、「出来ない」状態なのが妻なのだ。皆やりがいのある仕事を持っていて、2時3時まで残業当たり前、パーサーの妻は週の半分は家にいない。そんなわけで「出来ない」部分を夫が担っているんだけど、それがあまりにも一方的にみえてしまう。だからストレスをためてるのは夫で、吠えまくり。あくまでも夫目線の物語だからかもしれないが。もっと話し合えばいいのになぁ。そんな中で田口さんと橋崎さんの夫婦はちゃんと話し合っているようで好感が持てた、、、のだけど、そういう問題のない夫婦は小説的につまらないのか、登場回数が少ない。
いずれにせよ、子どもっていいよね。…と結論を持っていくのだった。
良かったのは、やっぱりおしり関係?