「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦。

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

長いこと待ってようやく読めた。
面白かった。
最初の表題作は以前読んだ「Sweet Blue Age」に入っていたのだった。あの時は不思議な話、としか思わなかったけど、こうして通しで読むと、なんと抱腹絶倒なラブコメディ。
それにしても、この彼女の最強ぶりといったら。
春の先斗町で飲み比べ、
夏の古本市でしっかり目的の本を手に入れ、
秋の学園祭ではゲリラ演劇の主役女優、
冬の界隈でただ一人風邪を引かない。
無自覚の本人と、翻弄される彼。ハッピーエンドの後も心配だな。

書店のレヴュー

サークルの後輩「黒髪の乙女」に恋する先輩こと「私」は、彼女との外堀を埋めるべく、日々ストーカーのように彼女の周辺に現れ後ろ頭を眺めている。彼女はといえば、夜の先斗町、古本市、学園祭など行く先々で持ち前の好奇心を発揮し、気が付けば騒動の中心にいる不思議少女。先輩の辛苦の恋路はいかに?◆本屋大賞2位、山本周五郎賞受賞、直木賞候補、と今話題の作品。京都の大学を舞台にしたラブコメファンタジーです。何とか彼女とお近づきになりたい彼の苦難の道程をお楽しみください。◆天然最強の彼女と自意識過剰で根性なしの彼の追いかけっこは、最後になんと…!この結末は、今まで読んだ森見作品にはなかったような?やはり報われる時もないとねぇ。07/07/12★★★★