「ハードボイルド・エッグ」荻原浩。

ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)

ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)

近々発売の荻原さんの新作「サニーサイド・エッグ」は、コレの続編だというので読んでみたのだった。
後々殺人事件につながっていくんだけど、そこまでが長い。ハードボイルドに生きたいのに、かっこよく決められない最上探偵の情けなさが笑いどころなんだろうけど、痛々し過ぎて笑うに笑えないし。
が150ページ辺りから俄然勢いが。そこから先はノンストップで読めました。
人間我慢は大切や。

書店のレヴュー

主人公最上俊平はハードボイルド『フィリップ・マーロウ』に憧れる私立探偵。といっても依頼されるのは八割方逃げたペット探し。ダイナマイトボディの秘書を雇うつもりが、やってきた片桐綾は…。◆序盤の、どうにもかみ合わない理想(ハードボイルド)と現実(イマイチさえない)の描写が笑うに笑えず退屈だったけど、次第に盛り上がっていき、最後は目の離せない展開に。片桐綾との交流にホロリとさせられる場面も。◆こうなりたい自分を目指し、ハードボイルドを気取ってはいるものの、現実は厳しいし、それでも生きていかなくてはならない。最上の不屈の精神は称賛に値するほど、その一生懸命さが笑えるのです。07/07/25★★★