「ぽろぽろドール」豊島ミホ。

ぽろぽろドール

ぽろぽろドール

人形にまつわるお話が6つ。
人形といっても、リアルな人形ばかり。実物大だったり、誰かと瓜二つだったり。
そして、その人形たちを愛する人


私は人形に執着した経験がないので、本当のところちゃんとは理解出来ないだろう、と思う。「きれい」とか「かわいい」という以上のことがわからない。人形は人形だし、私にとっては結局は「物」でしかないな〜。
まあ、心惹かれる人形に出会ったことがないからかもね。

書店のレヴュー

テーマは人形愛。6つの短編のどの主人公も、満たされぬ思いの丈を人形で満たそうとする、倒錯したエロティックな世界。万人受けするものではないかも。人形が怖い、リアルな人形は気持ち悪い、という方は避けたほうがいいですね。◆「ぽろぽろドール」おばさまの形見で頂いた、等身大の男の子の人形。この人形には秘密があった…。「手のひらの中のやわらかな星」田舎から都市部の高校に入学した少女。周りのクラスメートがみな美しく見え、自分の垢抜けなさにショックを受けた。ひときわ美しいのは冬馬さんで…。◆人形は誰かの(何かの)代わり。人形に依存し、現実の事柄から目をそらそうとする人の姿が哀れだ。07/07/31 ★★★