「株式会社ハピネス計画」平山瑞穂。

株式会社ハピネス計画

株式会社ハピネス計画

婚約者に捨てられ、勤務先もリストラされ、やむなく故郷に舞い戻ってきた無気力の氏家譲。ひょんなことから中学の同級生である自称ロックスター阿久津武蔵に雇われ、彼の愛人宅に派遣されたり、胡散臭い武蔵の会社「株式会社ハピネス計画」の苦情係をしたり。
ある日神社の裏で、やはり中学の同級生だった藤原たまりの姿を見つけ追いかけたが…。


面白かった!
このタイトルから、「人を幸せにする会社を作ってすったもんだのドタバタ騒ぎ」みたいなものを想像してましたが、全然違った。
途中経過は「ラス・マンチャス通信」に近い。謎の生物はないが、何か得体の知れないものが近づいてくる怖さ、みたいな。
主人公のウージーこと氏家譲、これがメチャクチャ神経質のいやな奴。それがストーリーが進むうち、次第によい人にみえてくる不思議。厄介に巻き込まれてこそつかむ幸せもありか。
結末はタイトルどおり。ちょっとあっけなかったか?ま、それもヨシってことで。
★★★★