「遠まわりする雛」米澤穂信。

遠まわりする雛

遠まわりする雛

これまでの3部作の合間を埋めるような短編集だが、これ1作でちゃんと立派な青春小説のような趣き。
なんといっても、後半にかけての古典部メンバー4人の人間関係が微妙で、大変よい。ミステリより○○○○ですわ。これでシリーズが終わるわけではないだろうから、この先が気になってしょうがないんだが、なんかいやな予感がする。丸く収まればいいけど、それはそれでつまらない〜などとも思う私はひねくれ者か。
奉太郎も里志も、なんて臆病なんだろうね。このお年頃は、人と深く関わりを持つことを恐れるんだろうか?
★★★★