「リリイの籠」豊島ミホ。

リリイの籠

リリイの籠

連作短編集だけど、最後まで読んでから本のタイトルの作品がないことに気が付いて、それから「ほ〜!」と思った。百合か!でも、そんなにディープな百合はなくって、普通にあるお友達関係。それでも見ようによっては、というか、見る人が見れば百合なのかも。
ある女子高を舞台にした話が7つ。各々のつながりはわずかだが、テーマは同じ。「好き」という事。
女子高でなくとも、女の子同士の友情は難しいんじゃなかろうか。深いようでいてもろかったり。「好き」だけじゃない他の感情が入り混じって複雑。ああ、面倒だね〜全く。私の苦手分野だわ。
でも、この本は面白かった。少女たちは微妙に揺れる気持ちを抱えているのに、キラキラしている。この時期特有の美しさがよく書けてると思った。
男の人が読むとどんな風に思うのかしら。きっと謎ばかりに違いない。


表紙がとってもきれい!少女趣味全開!刺繍やビーズやレースを使っていて、ところどころ型押ししてあってリアルに浮き出て見える。凝ってるな〜。