「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」歌野晶午。
- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/11/20
- メディア: 新書
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タイトルだと、ダンスするひとみちゃんが探偵役みたいだけど、違った。ひとみちゃんはごく普通の小学生で、ダンスは習ってるけど、作中でガンガン踊るシーンとかはなし。なのにこのタイトルはなんだ?ま、いっか。
叔父さんの舞田歳三が刑事、お父さんは大学助教授。
歳三が事件に行き詰った時、気晴らしに実家にきて、ひとみちゃんとゲームしたり、世間話したりするうちにピカ〜ン!と閃いてしまうのだった。
事件は殺人がらみなので、短編連作の都合上、次々人が死ぬので心荒みますが、ひとみちゃんのおしゃまで子どもらしいおしゃべりが憩いのひとときになり、なかなか効果的で楽しい。ひとみちゃんが事件に巻き込まれたりしないのも良いですな。事件そのものは結構後味が悪い終わり方だったりするけど殺人事件のミステリーだから仕方ないか。
「いいおじさん、わるいおじさん」と「いいおじさん?わるいおじさん?」の二つが印象的。いいおじさんが本当にいいおじさんとは限らない、って話ですが、実際に世の中にはいいおじさんの仮面をかぶった悪いおじさんがたくさんいるわけで、心痛みます。
最後の話がちょっぴりキュンとしてしまいました。続きもあるのかもしれません。