「スメラギの国」朱川湊人。
- 作者: 朱川湊人
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
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表紙の中心にいる白いのがスメラギ。特殊能力を持った猫(のような生き物)。あらためて眺めると美しい。
結婚を考慮して新しい部屋に引っ越した香坂志郎。そのお祝いに同僚から格安で車を譲ってもらったことから悲劇が始まった……。
ストーリーは、簡単に言えば主人公が猫の集団に襲われ死闘を繰り広げる、って感じか。最初は「猫、かわいいな♪」と余裕なんだが、P170過ぎからは延々と悲惨な場面が続いてかなりウンザリ。この本はP470もあるんだよ〜。
相手は人間並みの知性を持った猫たちで、猫視点の描写もある。なので、人間の勝手な事情目線で凶暴猫集団を退治、で終わらせないあたりがよかった、、、かもしれない。
あとは、子どもを交通事故で亡くした父親の話がサブストーリーのように並行してあり、そちらの結末が心温まるものだったのでホッとした。
とにかく、命を粗末に扱っちゃいけません、という教訓だな。