「夏のくじら」大崎梢。

夏のくじら

夏のくじら

高知のよさこいがメインの物語だったな、と思いました。昂揚感がスゴイ。
読み終えたら「行ってみたい、踊ってみたい」と感じる人、続出でしょうね。私も機会があれば是非!ですが暑いのがちょっと難。
祭りは参加してこそ面白いわけで。
いまやすっかり出不精の私ですが、遡ること数十年、縁もゆかりもない青森のねぶたで「はねた」ことがありまして、そのことを思い出しました。メチャクチャ楽しかったヨ!知り合いの知り合い程度のコネだったんだけど、「タダ」で衣装から何から用意してくれまして、ホント親切にしてもらった。感謝感謝。


主人公の恋と成長記は二の次(笑)。
主役の篤史くんは人見知りするタイプでお坊ちゃま育ちなのが結構イライラしました。背ばっか大きくなってちっとも中学のときから成長してないやん、君。と、何度も思いました。まるで息子をみているような恥かしさ。そんな彼に向けられる周囲の人たちの温かい手がありがたくって泣けた。こういう風に人の親切にしてもらいながら大人になって、いずれ誰かに返せるようになっていくのかな。。。(ウチの息子も。)それにつけても、やはり子どもは外の飯食わさないとダメね。(←結論はココかい!と、自分で突っ込んどく。)


人探し部分がミステリー要素、と言えなくもないけど、今回の作品は爽やか青春物。こういう路線の大崎さんもいいね。「なんでよさこい?」という疑問はあとがきで解決。