「英雄の書(上)(下)」宮部みゆき。

英雄の書 上

英雄の書 上

英雄の書 下

英雄の書 下

久々に読んだ宮部さんのファンタジー、大作。
小学生の友理子は、クラスメイトをナイフで刺したあと行方不明になった中学生の兄を探すべく旅立つ…物語の世界へ。

話の発端に学校でのいじめがあり、それを隠蔽しようとする学校側のふざけた態度が腹立たしいことといったらなかった。ファンタジーでありながら、社会問題も取り入れたのは、新聞連載小説だからかな。

…この現実世界の描写は、とても良かったのですが、問題はファンタジーな部分でして…

とにかく、説明が長い!上巻のほとんどが世界観の説明に費やされている。設定自体はとてもよく出来ていると思います。物語に魅入られた人間が行き着く先、のお話。
そして満を持して旅立ったあとは…あっという間!
これは配分を間違ったのでしょうか。でなければ、まだ書き足りなかったのに、諸般の事情でおしまいになったとか?
まあ、話は終わってないので、続きは続編で、ということなのかもしれません。