「ちんぷんかん」畠中恵。

ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6

ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6

しゃばけ」シリーズ第6弾。短編が5つ
今回は、火事に見舞われ長崎屋が焼失するところから始まります。
若だんなは三途の川まで渡りかけたり、兄の縁談で心寂しくなったり、父母の馴れ初めを聞いたり、陰陽師に狙われたり、、、
どのエピソードでも、若だんなの育ちのよさが心地良くホロっときました。妖たちとのやり取りはいつも通りの面白さ、相変わらず鳴家は可愛い…このシリーズは全然飽きないなあ。
でも、着実に時は過ぎていて、いつまでも変わらずに居続けることはないのだ、と時に思い知らされることもチラホラ。
最後のエピソード「はるがいくよ」のラストの物悲しさは際立っていました。人と違う時間を生きる妖たちとともにいるということは、こういうことなんだな……人生を桜にたとえることもあるけれど、正にそれにちなんだお話でちょっと辛かったわ。