「虎と月」柳広司。

虎と月 (ミステリーYA!)

虎と月 (ミステリーYA!)

中島敦山月記」の後日談。


なかなか面白かった〜
山月記は、虎になった男が自尊心や怠惰なことを恥じる話だった、と思う。いい話だった。
本作は、その男の息子が、お父さんが虎になった理由を探して旅に出るお話。
キモの「虎になった理由」の解釈は目から鱗だった。妻子を蔑ろにしていた身勝手な男だったのに、なんとまあ…。それと、お母さんが夫のことを全然理解していない現実的な妻だったのが、私的には気になったのだった。。。


とても面白く読めたのだけれど、これを先に読んでしまうと、元の山月記の意図するところを曲解してしまいそうなので、できたら山月記を読んでから、が良いと思いました。