「難民探偵」西尾維新。

難民探偵 (100周年書き下ろし)

難民探偵 (100周年書き下ろし)

就職浪人中の窓居証子は、家賃が払えなくてマンションを追い出され、やむなく叔父で超人気作家の窓居京樹の家に居候することに。
京樹はベストセラーを量産する機械のごとく小説を書き続けてはいるものの、引きこもりぎみで社交術に欠け、駄目な大人っぽい。
京樹の友人根深陽義は、ネットカフェ難民で難民探偵。ネットカフェで寝ている最中、隣のボックスで殺人事件が…。


証子が就職難民になってしまったくだりはリアルで、今の時勢で苦労を強いられている若者の姿そのものか。不器用すぎる点も多々あるけれど、ちょっと心痛む。
ストーリーは、何とも微妙な…感じ。
西尾維新は今までキャラ読みだったが、みんな「普通」でキャラにそれほどの魅力もなく。一般受け狙いに書いたせいなのかな〜。京樹や陽義がもう少し変人ぶりを発揮して活躍してくれたらよかったのに。でも会話や言い回しの端端に西尾維新らしさは感じられたかな。