「闇の喇叭」有栖川有栖。

闇の喇叭 (ミステリーYA!)

闇の喇叭 (ミステリーYA!)

第二次大戦の末期、日本は京都に3個目の原爆が落とされ、北海道はソ連の侵略をうけた。そして戦後北海道は独立。…という設定。
南北に分断されたのは朝鮮半島ではなく日本だった、と驚きの世界で面白く、引き込まれました。政治が強権を発動していて閉塞感が満ち満ちているなか、国民は思考力をなくしつつある様子。現実の政府とはかけ離れているのに、国民が抱いている感情は大差なく感じられたのが不思議でした。YAにしてはシビアな世界だけれど、自分は今何をすべきか、を問いかけているのかな。
しかし、ミステリー部分と凝った設定に関連がなかったような?続編があるからいいのか。
ま、「真夜中の探偵」を途中まで読んでから続編ということに気づいて、あわてて読んだんだけどね。