三浦哲郎ユタとふしぎな仲間たち (新潮文庫)」追加しました。アマゾンには書影がないの。S&Yにはあります。前にも書いたが、私の読んだのは「三浦哲郎自選全集第9巻」で、これは当然の如く入手不可能なので、文庫版にしてみました。「おろおろ〜」は又別個にするつもり。
「おろおろ〜」は天明3年の飢饉の際の共食い(人肉を食ったという)がテーマだが、「ユタ〜」に登場する座敷わらしの一人「ダンジャ」がこの年の生まれ。食べるものがなく間引きされたのか。又は食べられたのか。・・・そういう風に話がつながっているんだな。なんか三浦哲郎好きになりそう。

書店のレヴュー

父が事故で亡くなり、母の故郷である東北の山奥の湯ノ花村にやってきた勇太は、村の子供たちからもやしっ子と呼ばれ、なかなか馴染むことが出来ない。ある日旅館の離れに住む座敷わらしたちと知り合い,交流するうちに次第に逞しい村の子供に成長していく。◆登場する9人の座敷わらし達は、昔飢饉の際に間引きされた赤ん坊だった、という悲しい身の上であるのにとても生き生きとしていて、ユタと一緒に楽しい気分を味わえます。最後の「僕はもう一人で大丈夫だから」と言うユタの科白は泣けました。引っ込み思案の小学生や大人の方にも読んでいただきたい。05/01/25 ★★★