最後の願い光原百合「最後の願い」。
光原百合さんって面白いですね。出会えてよかった。この本は劇団物(というジャンルはないか?)で、スカウトするときに相手の謎やら、過去の誤解なんかを解明していき、結果どんどんメンバーが集まって開幕まで持っていくというストーリー。短編7作だけど長編のような趣。全メンバーが登場する最後の「・・・そして、開幕」が一番のお気に入り。こんな風に気持ちのいい人間関係っていいな。

書店のレヴュー

劇団Φを立ち上げるためメンバー探しをする度会恭平。新しい人材と出会う度、その人の心の中にある小さな謎や秘密を解決し仲間を獲得していく日常ミステリー。◆脚本・演出兼俳優の度会、2話目で登場する俳優の風見が主に謎を解き明かしていくのですが、その人物になりきることで真実を見る、という謎解き手法が面白いのです。謎がストーンと抜けるように明確になる気持ち良さで信頼を得、次第に集まっていくメンバー。最終話では、劇団員全員総出で劇場にまつわる謎を解き明かし、めでたく開幕へ。いったいどんな舞台だったのか興味津々。05/07/23★★★★