古川日出男「ロックンロール七部作」。
- 作者: 古川日出男
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/11/25
- メディア: 単行本
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いうなれば「ベルガ、吠えないのか」をロックンロールに置き換えただけ、ですね。「ベルガ」を読んだ時ほどの驚きはなかったけれど、物が音楽ですから、テンポが良くって、楽しめました。
それにしても、こんな文章、他にはないよね。恐るべし古川さん。
そういえば、古川さんは「LOVE」で三島賞を受賞していたような・・・調べましたら、そうでした。ということは純文学系になるのか。
ちなみに他の候補作は、いしいしんじ『ポーの話』、西村賢太『どうで死ぬ身の一踊り』、宮崎誉子『少女@ロボット』、前田司郎「恋愛の解体と北区の滅亡」。
書店のレヴュー
語り手は「あたし」。あたしは二十世紀の「記念碑ベイビー」。聞き手は凍り付けの彼。二十世紀はロックンロールの世紀。七大陸を廻って流転するロックンロールの歴史をあたしは語る。◆七部までは、各大陸でロールしたロックンロールにまつわる話。それぞれに新しい曲が誕生するまでの逸話だ。そして最後の第〇部。あたしが語る理由が明らかになる。◆作りは「ベルガ、吠えないのか」に似ています。「ベルガ」のロックンロール版と言ってもいいぐらい。あれが楽しめた方ならOK。ロールする歴史は正にロックンロールで、私はノリノリでした。でも、他人にはなかなか薦めづらいかもな。06/06/14 ★★★