「ボトルネック」米澤穂信。

ボトルネック

ボトルネック

純文学でもないのに、どん底に突き落とす絶望感を与えるとは。
これはすごい。ある意味感動しました。
この内容で、このタイトルも素晴らしい。
米澤作品のNO.1にします。
パラレルワールド物です。感想を書こうとすると、そのままネタばれになりそうなのでやめときますが。
自分のレーゾンデートルについてあれこれ悩んでるような人は、読まないほうがいいかもね。

書店のレヴュー

恋人を弔うために東尋坊を訪れた僕は、花を手向けようとした途端眩暈に襲われ崖から転落、気が付いたらそこは「僕が生まれなかった世界」だった。◆僕の代わりに生まれていた姉サキはオプティミスト、同じ環境で生活しながら何もしない主義になってしまった主人公リョウとは正反対。明るいサキを見て、主人公は重大なことに気付いてしまう。◆2年前に死んだ恋人の死の真相を探る、というミステリ要素も挟み込みながらも、重きは別の所にあるのです。じわじわと迫ってくるものは、まるでホラーのよう。ちなみに、この話には救いが全くありません。読後感は最悪です。でも爽やか青春物語にはない衝撃は感動物。06/10/27★★★★