「紗央里ちゃんの家」矢部嵩。

紗央里ちゃんの家

紗央里ちゃんの家

偶然ホラー大賞系が続いてしまいましたが、こちらは全然違う。
明日の図書館行きを鑑み、この本は次回に返却するつもりだったのに、ちらっと読み始めたら結局最後まで怒涛のごとく読み終えてしまいました。途中でやめると、気持ち悪いのが長引きそうで、、、これはまじめにホラー、不条理がいっぱい。なんだかすごかった。

書店のレヴュー

毎年僕の家族は従兄弟の紗央里ちゃんの家に遊びに行く。でも今年は祖母が亡くなっていないし、紗央里ちゃんも家出していたし、おまけに出迎えてくれた叔母さんは血塗れだった。◆第13回日本ホラー大賞長編賞受賞作品。これは純然たるホラーですね。主人公の少年をはじめ、正常な感覚な登場人物は一人もいないし、電話先の警察でさえ怪しい。充満する異臭、散在するバラバラ死体、かみ合わない会話。この世の中に正常なものなど何もない、と思わせる恐怖のおかげで、最後まであっという間に読まされました。当分カップやきそばは食べられないなぁ。07/01/23★★★