「東京バンドワゴン」小路幸也。

東京バンドワゴン

東京バンドワゴン

この作家さんは、ミステリーの人なのかな〜初読みで他のはどんな風なのか分からないけど、これは若干ミステリー。今時はジャンルわけが難しい。
さて。
昔からドラマはあまり見ないほうでしたが、これは「寺内貫太郎一家」みたいな?
最後に「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれたテレビドラマへ。」のメッセージがある。
あの頃って、あの頃でしょう。昭和の臭いがプンプンする。なのに舞台は現代。下町って、今もあまり変わらないのかな。そうだとちょっと嬉しいね。
大家族で、古本屋さんで、事件が起こって、みんなでワイワイ解決するお話です。
キャラが全般に濃いい。誰かを想定して考えたのかも。伝説のロックンローラー内田裕也だろう。
で、悪い人はいません。頑固だったり、プレーボーイだったりするけど、人情がいっぱい。押し付けがましさはなくさっぱりした江戸っ子だね。
「涙」はあまりないです。「笑い」は…爆笑はなかったかな。
ほのぼのしたホームドラマ、いい作品でした。

書店のレヴュー

東京下町にある明治創業の老舗古本店「東京バンドワゴン」を舞台に4世代総勢8人のホームドラマ。◆幽霊となって家族を見守っている店主の妻サチの目線で語られる物語。ちょっとミステリアスな出来事が起こって、家族同士が思いやりをいっぱい振りまきながら解決していくアットホームドラマです。時代は「現代」だけれど、なぜかレトロな雰囲気。この一家、とにかく個性的な面々ばかり。店主勘一は頑固親父、息子の我南人は伝説のロッカー、3人の孫は藍子(未婚の母)、紺(元大学講師)、青(愛人の子)、そして曾孫の花陽と研人。近所の人や訳ありの人たちもどんどん加わっていくので、ちょっと人多すぎ、という気も。07/02/28★★★★