「七夕しぐれ」熊谷達也。

七夕しぐれ

七夕しぐれ

子どもがどんな大人になるかは、親をはじめとする周囲の大人次第なのだな。
沼倉のおんちゃんのような大人でありたい。

書店のレヴュー

昭和40年代はじめ、県内の田舎町から仙台に引っ越した小学5年生の少年和也。新しい環境に溶け込もうと努力する中で、自分の住む家が差別を受けている地域だということを知る。◆同和問題に向き合う小学生の話。陰湿ないじめや、逃げ腰の教師などいたたまれない場面もありますが、ほのぼのした子どもらしい子どもの風景を懐古する描写が織り込まれ、重苦しさは少ない感じも。◆大人が隠そうとする差別を真摯に知ろうとする心、知ってもらおうと行動する態度が純粋で、痛快でもあります。被差別側のユキヒロ、ナオミと和也がどんな風に関係を築いていったのか、続きが読みたいです。07/03/14 ★★★★