「宇宙のみなしご」森絵都。

宇宙のみなしご (フォア文庫)

宇宙のみなしご (フォア文庫)

私は大人なので「他所の家の屋根に勝手に上っちゃいけませんよ」と言わなければならない立場なんだろうな。ダメな事をやるから楽しい遊びなのに。
自分の家の屋根でもやだな。屋根傷みそうだし。ああ、つまんないね〜大人は。

書店のレヴュー

ぼくたちは宇宙のみなしごだから、自分の力でキラキラ輝いてないと、宇宙の暗闇に飲み込まれて消えちゃうんだよ。◆中学二年生の陽子と年子の弟リンは、真夜中に屋根に上る遊びを始めた。そのうちクラスのはぐれ者になっている七瀬さんとキオスクも加わって…◆自分を確立していく中学生の話。大人が建前で権力を振りかざすことや実は弱い部分もあることを知っていて、中学生たちは彼らなりの生きるすべを学び、懸命に考え行動していきます。主人公陽子は強いな。行き詰った時、失敗した時の対処を自分の力で導き出そうとする姿が頼もしく、大人の私も勇気付けられました。07/03/26


さて、森絵都さんの本を長らく読んできましたが、この辺でオシマイ。後は新刊が出たときに考えましょう。
森絵都さんの本で一番最初に読んだのは、

にんきもののひけつ (にんきものの本)

にんきもののひけつ (にんきものの本)

だと思う。小学生向けです。
「にんきものシリーズ」として、「にんきもののねがい」「にんきものをめざせ!」「にんきもののはつこい」と続きますが、これがとんでもなく面白い。
中高向けから大人向けの森さんの本を読んできたけど、やっぱり「にんきもの」が一番の傑作だった、と結論付けておきましょう。