「あかね色の風/ラブ・レター」あさのあつこ。

あかね色の風/ラブ・レター (幻冬舎文庫)

あかね色の風/ラブ・レター (幻冬舎文庫)

あさのあつこさんって初読みのような気がする。最近は「バッテリー」が話題ですか。そうですか。読んでみたいけど、人気の本だから図書館ではお目にかからない。予約しないとだめなんだろう。
さて、この本は、あさのさんの初期の作品を2つ合わせて文庫化したもの。10年ほど前の作品だけど、さほど古い感じはしません。少女たちというのは永遠に変わらないのかもね。
「あかね色の風」は遠子と千絵の友情物語。不器用でイライラしっぱなしの遠子が、家は不幸だけど前向きな姿勢の千絵に興味を持って…。
事は上手く運ばないんだけど、爽やかなお話。「無駄じゃなかった。」そうだね。やらなければ判らないことが判ったから。そういう発想が出来る事は幸せだ。二人はずっと友達。
大人は子どもに「正しいお友達関係」を強要しがちだけれど、本人たちがよければそれでいいんだよね。信用してないわけじゃない、頭ではわかっているけど、判りやすく行動してもらわないと不安なんだよ、大人って奴は…。だって子どもの頃の気持ちなんて忘れちゃったもん。
「ラブ・レター」は、隣の席の男の子にラブレターを書く愛美ちゃんのお話。話がへたで「あの!あの!」ばかりの愛美ちゃんも、手紙だと思っていることがまとまるみたい。カワイイ。
ところで高校生のお姉ちゃん珠美が家の前で彼氏とキスするエピソードがあるんだけど、これはだめだ〜。珠美の言い分はもっともだけど、これは許容範囲には入れられそうもないですよ、私。頭固い?