「神田川デイズ」豊島ミホ。

神田川デイズ

神田川デイズ

豊島ミホさんの本は「檸檬のころ」に続いて2冊目。
大学生になって上京してきた人たちのお話ですが、どうにもぱっとしないというか、煮え切らないというか。どのエピソードも結構痛い。
そんな人たちがほんの少しだけキラッとする。

あまりに期待して、それが打ち砕けるのが怖かった。

「リベンジ・リトル・ガール」の小林さんのセリフ。身につまされます。
私も一歩違えば、彼らとおなじだったかもしれぬ。


そういえば、この本の装丁の人をTVで特集していたの、見たな〜鈴木成一さん。この本もなかなかかっこいいです。コピーが表紙に載っている。本屋さんでは見たことないけど、帯は付いてたのかな。

書店のレヴュー

憧れの大学に合格し期待に胸膨らませて上京したものの、思いどおりにいかなくて凹んだり。楽しいキャンパスライフを送れない大学生が主役の短編連作集。◆友達や彼氏彼女が作れなかったり、サークル活動が上手くいかなかったり、なりたい自分になれなかったり、と、ウダウダしていた人が動き始める、そんなお話が6つ。豊島さんの経歴から、ご自身の体験を踏まえているのでしょうか。なりたい自分になれないことで思い悩むのは若者の特権、キチンと悩んで乗り越えて、みんな大人になっていくのだから不思議。同じ大学内のことゆえ、前の話で冴えなかったやつが、後にかっこよく活動しているのが垣間見えたりするのが笑みを誘います。07/06/19★★★