「インシテミル」米澤穂信。
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08/30
- メディア: 単行本
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クローズドサークルの本格ミステリ。
12人が「暗鬼館」に閉じ込められてどんな風に行動するか観察するという実験の被験者になるのだが、これがとんでもない代物。いわばバトルロワイアルをアルバイトでやる、みたいなこと。いくら金もらっても何の恨みもない人を殺せないよな〜と達観していた登場人物たちが、やがて次々殺されていく。
犯人の背景とか事情が潔く省略されているので居心地悪い事この上ないんだけど、それでも面白かったわ。フィクションでも理不尽に人が殺されるのは辛抱たまらん、ってな人は読まない方がいい。その辺も踏まえてか冒頭に警告文があったりして、ブラックが利いてる。
ミステリ好きの作家がミステリ好きの読者のために書いた、って感じ。私はそれほどのミステリ好きではなくって、中で題材に取り上げられてる有名どころの作品もほとんど読んだことがない。このくらいは常識で読んどいたほうがいいのかしらん。★★★★