「温かな手」石持浅海。

温かな手

温かな手

キッチリとした本格ミステリの連作短編集ですが、変わっているのは、探偵役が「謎の生命体」ってこと。なんだそりゃ〜?と思うかもしれないけど、読んでみるとSFっぽくもなく特に違和感なく普通に楽しめ、むしろ謎の生命体だからこその良さがあり(人間の心理を客観的に見ることができる、みたいな?)、目新しさが感じられました。
お気に入りは「お嬢さんをください事件」かな。これの前4つは殺人事件、それも人間の正義云々が続いていたので、人の良さ全開のハッピーな結末にホッとしました。
最後の「温かな手」で、一応の完結になってるけど、ギン&ムーシリーズとして続けるのは可能なんじゃない?いろんな場所でいろんな人に出会う2人をみて見たいな。