「女王国の城」有栖川有栖。
- 作者: 有栖川有栖
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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「大変面白かった」
です。
推理小説研究会の部長江神二郎と連絡が取れなくなった事を心配して、他の部員たちが捜しに行った先は、新興宗教の聖地。住民の9割が教団関係者という特殊な環境の中、部長を探しに総本部に乗り込み、やっと再会できたと思ったら殺人事件に巻き込まれ、軟禁状態に。
読み始めのうちは、とにかくわけがわからない。かみ合わない教団関係者との会話、考え方の違い、加えて11年前の未解決事件やら、様々な薀蓄。事件と関係があるのかないのかわからないまま延々と描かれていて、それらが長い。これは読みきれないかも〜と思いつつ耐え忍んで、調子よくなったのは第2の死体が発見された270ページ頃からでしょうか。そこからはズンズンと読めましたヨ。
特に作者からの挑戦状のあと、解決シーンは圧巻でした。犯人や真相は、全く想像外でしたが、驚くほど納得できました。苦労して読んだ甲斐がありました。
本格ミステリもよいもんですな。