「あねのねちゃん」梶尾真治。

あねのねちゃん

あねのねちゃん

「黄泉びと知らず」以来4年ぶりのカジシン。私にとってカジシンといえばやはり「おもいでエマノン」でしょうか〜それと「黄泉がえり」シリーズしか読んだ事がないんですが。


中原玲香には子どもの頃「イマジナリー・コンパニオン」がいた。名前は「あねのね」。
「イアマジナリー・コンパニオン」とは、想像上の友達のことで、玲香は、あねのねを介してなんとか社会と折り合いをつけられるようになり、あねのねは消えた。
大人になった玲香は、相変わらず消極的ではあったけれど就職し1人暮らしをして恋人もいて、ごく普通に暮らしていた。が、突然恋人に去られた上、職場で理不尽な目にあってしまい絶望の淵に。
そんな時、再びあねのねが現れたのだった…。


と、まあ、こんな感じで始まるんですが。
「あねのね」は、こうありたい、と思う自分で、それが出来ない玲香の代わりに行動してくれて、そのおかげで次第に立ち直っていくのだった……と、心温まるお話で「よかったね」。



では済みませんでした!
徐々に怪しくなっていった挙句、この終盤の展開はオドロキ!ファンタジーとかSFとか通り過ぎて、「ホラー」の様相ですわ。今日中には読み終わらないだろう、と踏んでいたのに、思わず一気読みしてしまいました。こういうの好きだなあ。