「ブラックペアン１９８８」海堂尊。

ブラックペアン1988

「チームバチスタ〜」から続く一連の作品の舞台から遡ること２０年、いまや病院長の高階が東城大学へ赴任したばかりの頃のお話。
医師の手技に頼った手術を新しい機器を導入して変えていこうとする高階と、天賦の才能を持つ渡海の対決が、二人の間で翻弄される新米医師世良の視点で描かれる。

面白かったけど、率直な感想としては、患者が蔑ろ、ってことかな。結局外科医にとって大事なのは患者じゃなくって患部なのね。患者は医師にお任せするしかない立場なんだよ〜きっちり治してくれればそれでいいのかもしれないけど、医師同士の因縁を手術に持ち込まれるのは気分悪い。ま、これはフィクションだからってことにしておきたいけど、作者が現役のお医者さんだけにぞっとする。
あと、レギュラーの若かりし頃を垣間見れるのがよかったですね。藤原・猫田・花房看護師、みんな若い。田口・島津・速水のトリオはまだ学生さんで初々しい。２０年後にあんな事件があるなんて、、、。