「もう誘拐なんてしない」東川篤哉。

もう誘拐なんてしない

もう誘拐なんてしない

ああ、面白かった。軽く読める本だった。
山口県下関市と対岸の門司港が舞台。大学生の樽井翔太郎の、夏休みのバイトは屋台のたこ焼き屋下関市内では売り上げがさっぱりなので、関門海峡を越えて門司港で商売を始めた。ひょんなことからヤクザの組長の娘絵里香と知り合い、彼女のために狂言誘拐をすることに。先輩の甲本も巻き込んで、とんでもないことに…!


ドタバタコメディミステリーか。ヤクザ花園組の面々が個性豊か。ちょっとかっこよさげな人からボケと突っ込み役まで色々、心配性で役に立たないオヤジとしっかり者の姉皐月。
ギャグがちりばめられていて、読み始めはなんだか鬱陶しいかったけど、それも慣れで乗り切った後はテンポよく読めたよ。ミステリー部分もちゃんと作られていたしね。
ただ、最後があっけなく終わった感じ。解決した後の後日談とかあればよかったかも。