「COLORS」アンソロジー。

COLORS―カラーズ

COLORS―カラーズ

「色」をテーマにした短編が11。なかなか豪華な執筆陣。
アンソロジーのいいところは、目当ての作家さんがまずあって、しかも読んだこのとない人の作品をついでに読めるところかもね。新たな発見があったりなかったり。
今回気に入ったのは、
「真っ黒星のナイン」松樹剛史
野球部たった一人の2年生直紀と1年生たちとの軋轢の話。微笑ましい。
ターコイズブルーの温もり」永井するみ
婚約解消した過去のせいで臆病になった雅絵の葛藤。昔の婚約者が酷すぎる。プンプン。
「金色の涙」宮本昌孝
時代物。岡場所に身を落とした女が罪を犯し最後に見せた涙。母の愛情は本物だった…泣けた。
「ふかふかみどり」浅倉かすみ。今回の一番のお気に入りかな。
球技大会で盛り上がるクラスメイトの中で一人冷めているみかる。練習をサボるためについ嘘をついてしまって……。
勝つか負けるかわからない、やってもだめなときもある。それでも逃げないでやってみること。いいね、青春は。