「銀河不動産の超越」森博嗣。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/05/29
- メディア: 単行本
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面白かったけど、最後が飛びすぎてるので★4ってとこかな。
序盤から中盤にかけてゆるゆると話は進む。このあたりがとても面白い。無為無欲の高橋君に比べて、彼の周囲に現れる人物は行動力旺盛、流されるまま知らず知らずのうちに話は展開して、気がつけば高橋君にとって有益なものになっている不思議。
全ての中心にあるのが、高橋君が住んでいる家。これがなかなかに想像が難しい。玄関から入って左右にとんでもなく広い部屋があって吹き抜け、正面ガラス張り、中央部分は浮島のようなキッチンバストイレ、螺旋階段を上がって二階部分は展望台のような…。この不思議な家がたくさんの人々を惹き付け、高橋君の周りにいつしか人が集まり、あっけにとられているうちにエンディングへ…。
最後はちょっとアレなんですけど。まあ、目を瞑ります。
気力が足りないと世間からは言われている高橋君だけど、彼は彼なりに一生懸命考え行動し、みんなが幸せになるように心配りをしているのですね〜だから必然彼は幸せになったのだ、と。そんなお話でした。