「十三の呪」三津田信三。

十三の呪 死相学探偵1 (角川ホラー文庫)

幼少のころから人の「死相」が見える特異体質のため人間嫌いになった弦矢俊一郎。彼がその能力を生かして、その筋の「探偵事務所」を構えたところから物語は始まります。
初めてのお客は、非常に可愛らしい容姿を持つ紗綾香。キャバクラ嬢から玉の輿に乗って若きIT会社社長と婚約したものの、婚約者が急死、その後も彼の実家では不吉な出来事が頻発しているという……。

ホラー色の濃いミステリーで、タイトル通りの展開。呪いって怖いな。
人間嫌いのキャラクターのせいで他人の気持ちを推し量れない冷徹なキャラクターの俊一郎に、始めのうちは若干違和感。でも最後の方では意外と愛らしい一面も。お婆様いい味出してます。
謎解きは、ホラーありきなもの。しかしきちんとした推理の披露もあって、ミステリーとしてもなかなかに面白かったですね。
次回作も楽しみ。