「空へ向かう花」小路幸也。
- 作者: 小路幸也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/09/26
- メディア: 単行本
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小路さんの作品は、ここのところ「死」がテーマの話が多いような?「モーニング」「21 twenty one」、そしてこれ。今回は小学生が主人公。
何らかの「事故」があって、女の子が死んでしまった。
その事故の当事者になってしまった男の子ハルが重荷に耐えかねて自殺しようとしたとき、亡くなった子の親友だった花歩(虐待を受けた過去を持つ)に出会う。二人は小学6年生。
それと、二人と偶然に知り合い、二人の支えになっていく大人の役割をするイザさんとキッペイ。
現実に重すぎる経験をしてしまう子どもはいる。そういった子ども達が、その体験のために「子どもらしく生きる」ことが出来なくなったとき、本来保護責任を負っているところの親等の大人が、全く責任を果たせない状況に陥ってしまうのも仕方のないことかもしれないな〜とつくづく思った。親には親であるからこそ背負わなければいけないことがあって、それも重過ぎるから。。。
だからこその「第三者」の存在が、とっても素晴らしかったな〜たとえ偽善者と言われようとも、弱っている人を助けることを躊躇してはいけないんだな、と実感。私はそういう人になれるだろうか。
「事故」について詳細を記すことを意図的に避ける技法の効果は絶大でした。
全くの余談ですが。詳細を知りたくなるのも、また人情ってことで。
思い出したのは、キャッチボールをしていた小学生(9歳)のボール(軟球)が胸に当たって亡くなった子ども(10歳)の事故。「心臓震盪(しんとう)」だったそうで、その訴訟の慰謝料が6000万でした。その後和解したそうですが、、、。