「夜の光」坂木司。

夜の光

夜の光

また坂木さんの作品。今度は青春物だった。短編連作集のちょっとミステリー。
高校の天文部に属する4人。
見た目も性格も異なった4人だけど、ユルイ活動内容が気に入って天文部に入った経緯は同じ。
特に交流もなく1,2年を過ごして迎えた3学年。
学校外で偶然4人が出会えたことに奇妙な繋がりを感じて、観測会と称しての夜の付き合いが始まり…。


これは非常によい!
4人はそれぞれに現実と戦っていて、それはちょっときついこともあるけれども、繋がっていると感じる仲間がいれば頑張っていける、、、青春だね!
4人の距離がとてもよいのだ。ベタベタつるむのではなく、たまの観測会のときに確かめ合うだけで、その他のときは個々に戦っている。で、それを「スパイ」に喩えているのがお茶目。
こんな心の拠り所を高校生の時に見つけられたら、幸せですな。ちょい羨ましい。